おはようございます。 金沢のはんこ屋・塩屋です。
先程、パラパラと音を立てて白いものが降りました。霙か霰です。「変換して思う事は両方とも難しい漢字ですね(笑)」
さて、一昨日頃から印章彫刻の手順についてお話させていただいていますが、今日は最終工程の「仕上げ」についてザックリと説明しますね。
「荒彫り」(文字の周りを彫る作業)に続く手順ですが、用いる彫刻刀の刃先の形も変わります。
解りにくい例えになりますが、「日本刀の先っぽ」のようですが、両刃ではなく片刃になります。
この先っぽで文字の太さを調整しながら「筆で書いたような抑揚」を出します。
通販サイトの全国チェーン店や無資格者(1級技能士ではない人)がハンコの捺印見本を掲載されていますが、殆どが縦と横の線が同じになったゴシック体ベースの書体です。(ボテ~とした強弱のない丸ゴシック体のような雰囲気)
私が見て「こんなの篆書体じゃないよ・・・」と思うような書体が多いですね。
まぁ「安ければいいんじゃない」と購入される方はそれでいいのですが、ご自身だけの文字スタイルにしたい方は慎重になった方が良いですよ。
と、いうのもこのご時世なんでもロボットでできていまうので極端に「早い・安い」の印鑑はこれに含まれます。(とにかく数をさばかなくては利益が出ないので)
対照的に昔ながらの技術を重視される印章店は抽象的な表現ですがこの「仕上げ」作業で文字に魂(気持ち)を入れます。
出発点の印材の彫刻面に筆で文字を書いた時点で既に唯一無二のものです。そして、「仕上げ」であなただけのオンリーワンの印鑑が完成する事になります。
「仕上げ用の彫刻刀です」
※使い方は人それぞれ異なりますが、私は鋭角はツゲや黒水牛で、鈍角は象牙に使用します。
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