こんにちは、金沢のはんこ屋、塩屋です。

4月に入った途端に春らしくなりましたね。 金沢は快晴です!

さて、お客様から 「ハンコの彫り直しできますか?」 と いう問い合わせをいただく事があります。

以前、ご家族の方が使用していたハンコや中国に旅行にいった友人からもらったハンコなどなど・・・・様々ですよね。

こういった素材の殆どが象牙なのですが、多くの方は問い合わせ先の値段で決めてしまいがちです。(当然ですよね)

ただ、ちょっと慎重になっていただきたいのが、安価過すぎる業者の殆どはボタン一つのロボットでの大量生産の仕事です。(手で彫れないので仕方がないのですが)

おそらく今あなたが彫り直そうと思われているハンコは昔の職人さんが精魂こめて彫られたものだと思います。

おじいちゃん、おばあちゃんから譲り受けたハンコならなおさらの事です。

当時はパソコンはなく職人さんの腕が勝負の時代です。

一般の方には解りづらい部分ですが、昔のハンコは本当に良いものです。

彫り直しでご来店いただくお客様の印鑑を拝見すると 「良いハンコだな~」 と  心の中でつぶやいてしまいます。

先日も 「おじいちゃんのハンコが不要になったので、これを娘の実印に彫り直して下さい。」 と ご来店いただきました。

彫り直しのハンコで気をつけなくてはいけないのは、文字が彫ってある部分を厳密に平らにしなくてはいけません。

無資格者の方はこれを機械で行うのですが、私の場合、サンドペーパーで綺麗に平らにして筆で文字を書いて彫刻刀で彫らせていただいていますので、捺印時にはクリアーに捺す事ができます。

ハンコは小さな部分に文字を彫る仕事ですが、小さな仕事だからこそ丁寧を心がけています。