こんにちは、金沢市のハンコ彫刻士、塩屋です。

今日から9月ですね。昨年の今頃とくらべると、残暑が弱くてしのぎやすく感じます。時折、セミの鳴き声がしますが、心なしか元気がないように聞こえます・・・・・・

さて、今日は直径15ミリ丸の実印用にする印鑑を仕上げました。素材は柘と牛角です。2本共に急ぎの仕事だったので、とにかく最優先で彫らせていただきました。

ところで、印鑑の素材は色々ありますが、柘というのは皆さんもご存じの女性が使用する【柘のくし】と同じものです。文字はキヘンに石と書く通りとても硬く印材としての歴史もあります。

牛角(旧称:オランダ水牛)はオーストラリアに生息する牛の角です。上品な飴色が特徴で女性に好まれる印材です。以前からみると本数が激減していますので、希少価値があります。

素材の話から脱線しますが、お客様から 「ワクが欠けないですか?」 と いったご質問を良く受けます。

それに対して私はこのようにお答えしています。 「もちろん、木に比べると角や象牙は硬いですが、ケースに保管していただき取り出す際に落とさなければ、先ず欠ける心配はないと思いますよ。」

逆に言えば、どんなに硬い印材であっても、万一、落としてワクをぶつけてしまうと欠けてしまう場合があります。

普通にご使用いただくぶんには大丈夫ですから、ご安心下さいね~(笑)